円形脱毛症
円形脱毛症は、頭皮に突然円形の脱毛斑(毛が抜ける部分)が生じる自己免疫性の脱毛症 です。
子どもから大人まで、幅広い年代に発症します。
1か所だけ生じる軽症例から、複数箇所に及ぶもの、まれに全身の毛が抜けるタイプまで、症状には幅があります。
原因(病因)
円形脱毛症は、自分の免疫が毛包を攻撃してしまうことで毛が抜ける自己免疫疾患 と考えられています。
はっきりした原因が特定できないことが多いですが、下記の要因が関与するとされています。
- 遺伝要因:家族に円形脱毛症がある場合、発症しやすい傾向
- ストレス:精神的・身体的ストレスが誘因となることがある
- アトピー素因:アトピー性皮膚炎・気管支喘息などがある方は発症しやすい
- 甲状腺疾患などの自己免疫疾患との関連
- 感染症・ホルモンバランスの変化 など
いずれも「必ず原因になる」というものではありません。
症状と経過
● 典型的な症状
- 頭皮に境界がはっきりした円形の脱毛斑が突然出現
- 拡大していくこともあり、複数箇所に現れることもある
- 基本無症状だが、脱毛部にかゆみ、違和感を伴うことあり
● 経過
- 数か月で自然に再生してくることも珍しくありません
- 一方で、脱毛が広がるタイプ(多発型)、眉毛・まつ毛も抜ける場合(全頭型・汎発型)もあり、病型により治療方針が異なります
- 早期治療が予後改善につながることも多いため、発症したら受診をおすすめします。
治療法
円形脱毛症は、患者さんの病型・年齢・重症度によって治療を組み合わせます。
1. 外用治療(塗り薬)
- ステロイド外用薬:炎症を抑え、発毛を促進
- フロジン外用液®外用:血流改善・発毛促進
※軽症例では外用薬だけで改善することもあります。
2. 内服治療
- セファランチン:免疫調整作用
- 抗アレルギー薬:アトピー素因がある方で効果が出やすい傾向
3. 局所療法
- 液体窒素による凍結療法
→ 脱毛部頭皮を凍結させ、軽度の刺激を与えることで発毛を促す手法。 - 局所ステロイド注射
→ 脱毛部皮膚の浅い部位に注射をします。痛みがあるが有効例の多い治療。
※両者とも痛みを伴うため、治りが悪い場合に行うことが多いです。
4. 光線療法(紫外線療法)
- エキシマライト(308nm)療法 など
免疫反応を調整し、毛包への炎症を抑制する作用があります。
週1回程度の照射を継続することで発毛が期待できます。
2025年5月よりエキシマライト照射機を当院でも導入いたします。
5. 重症例に対する治療法
- ステロイド内服、ステロイドパルス療法
パルス療法は高容量のステロイドを3日間点滴を行う治療法で入院下に行われます。 - JAK阻害薬内服
重症例にも効果が期待できる新薬剤です。
※上記治療が必要な場合は基幹病院・大学病院への紹介をさせていただきます。
