爪白癬

爪白癬(つめ水虫)

爪白癬は「白癬菌(カビの一種)」が爪に感染して起こる病気です。
足の爪に多く見られ、進行すると見た目や生活に影響を与えることがあります。
基本的に爪白癬のみ単独で発症することはなく長年、足白癬が持続した結果、爪にも拡大するという経過をとります。
もっとも多く発症するのは足の親指の爪です。
放置して進行しすぎると根治させることが困難になることもあり、早期の受診・治療開始が重要です。

症状のパターン

爪白癬にはいくつかのタイプがあります。

  • 表層型:爪の表面が白く濁り拡大していく
  • 遠位爪甲下型(最も多い):爪の先端から白く濁り、次第に厚くなり近位部へ広がっていく
  • 近位爪甲下型:爪の生え際のから白癬菌が侵入し広がるタイプ
  • 肥厚型:爪全体が厚く、黄色〜茶色に変色し、もろく崩れる
  • 混合型:上記の症状が重なっている場合

いずれも放置すると爪が変形・肥厚して治りにくくなります。

診断について

爪が厚くなった場合、すべてが爪白癬というわけではありません。
見た目だけでは「爪白癬」か「爪の変形(加齢変化、外傷や乾癬など)」か区別がつかないことも多く、
爪白癬の診断のためには顕微鏡検査で白癬菌を確認することが必須です。

治療法

爪白癬は自然に治ることはありません。症状や爪の厚さに応じて治療法を選びます。

  • 外用薬
    軽症・表層型の場合に有効です。爪専用の塗り薬を1日1回、患部に塗ります。
    爪が厚いと薬が奥に浸透しないため爪を薄く削ったり切ったりしながら治療を続けることが大切です。
  • 内服薬
    爪が厚い場合や進行例では内服薬が推奨されます。
    ホスラブコナゾール(ネイリン®)という薬が最も治療効果が高く、3か月間服用します。
    稀に肝酵素が上昇することがあり通院中数回の血液検査が必要です。

通院頻度や治療費が異なるため、患者さんと相談しながら治療方針を決めていきます。

爪白癬(爪水虫)の治療比較表

内服治療(ネイリン®カプセル)外用治療(エフィナコナゾール®・ルコナック®)
治療方法1日1回 内服(3か月間)爪に毎日1回塗布(半年〜2年)
治癒率約60%約30%
副作用肝障害(1〜2%)、胃腸症状など皮膚のかぶれ・かゆみ(軽度)
通院2週間ごとに計6回通院
初回・1か月・2か月時に血液検査
1か月~数か月に1回程度の診察
治療期間3か月の内服後、爪が生え変わるのに半年〜1年半年〜2年かけて徐々に改善
費用目安
(3割負担)
初回 約6000円(初診料、検査、薬)  
2回目以降 4000~5000円前後(検査、薬)
3か月間の総費用:約30,000円
外用剤1本あたり約700円
月あたり0.5~2本の使用(爪の感染範囲による)
向いている方・できるだけ爪をしっかりと治したい方
・2週間隔で通院できる方
・肝機能に問題がない方
・軽症の爪白癬
・副作用が心配な方
・内服が難しい方
備考・肝障害が出現しても薬剤中止で正常化するため
 安全に治療を行うことは可能です
・ワルファリンは併用注意
・爪が厚い場合は効果が弱い
・長期間の継続が必要