湿疹・アトピー性皮膚炎について
湿疹とは
湿疹は、皮膚に赤み・かゆみ・ぶつぶつ・じゅくじゅく・かさつきなどの症状が出る皮膚の炎症の総称です。よく見られる皮膚トラブルのひとつで、原因や症状はさまざまです。
湿疹の原因
湿疹は次のような外的刺激やアレルギー反応で悪化しやすくなります。
- 乾燥
- 汗や皮脂
- 衣服や金属などの刺激
- 化粧品や洗剤によるかぶれ
こうした刺激が積み重なることで、皮膚のバリア機能が低下し、炎症やかゆみが起こります。
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎は、遺伝・体質・環境的な原因により慢性的に湿疹を繰り返す病気で、かゆみが強く、良くなったり悪くなったりを繰り返します。体質的に皮膚が乾燥しやすいことで皮膚のバリア機能が弱く、ダニやホコリ、花粉などの環境因子の影響を受けやすいのが特徴です。
日常生活での注意
- 皮膚を清潔に保ち、汗をかいたらシャワーで流す
- 入浴後は早めに保湿剤を塗る
- 刺激の少ない衣服(木綿素材など)を選ぶ
- かゆくてもなるべく掻かないように心がける
塗り薬について
アトピー性皮膚炎に対する最も基本的かつ重要な治療法が塗り薬(外用薬)による治療です。
- 保湿剤:乾燥肌があると刺激に弱い状態となり容易に湿疹を繰り返しやすくなってしまうのでしっかり保湿を行うことが重要です。代表的な保湿剤に、ヘパリン類似物質(ヒルドイド®)や尿素含有クリームがあります。
- ステロイド外用薬:炎症・かゆみを抑える効果があり、湿疹の治療に用いるスタンダードな外用薬です。5段階の強さランクがあり体の部位や症状の強さに応じて適切な強度の薬剤を選択するのが重要です。
- プロトピック軟膏®:免疫の働きを調整する薬。ステロイドの代わりとして特に顔や首の湿疹に長期使用しやすい。使用当初に火照り感を伴うことがあります。
- コレクチム軟膏®・モイゼルト軟膏®:新しいタイプの免疫調整薬で、副作用が少なく使いやすい。
飲み薬について
- 抗ヒスタミン薬:かゆみやアレルギー反応を和らげる目的で使用
- シクロスポリン:免疫の働きを抑える薬で、重症例に使われることがあります
新しい治療(注射薬など)
最近では デュピクセント®、ミチーガ®(生物学的製剤)という注射製剤やJAK阻害薬という新しい内服薬が登場しています。従来の治療で改善しなかった方にも効果が期待でき、多くの患者さんで症状やかゆみの軽減が報告されています。ただし薬価(薬の価格)が高額なため、公的医療保険の適応や高額療養費制度の利用について、事前に確認が必要です。
※当院では処方・投与できない薬剤もあります。
